正常リンパ球に比べて形態に異常を認めた場合、腫瘍性によるものを「異常リンパ球」、反応性によるものを「異型リンパ球」と呼んでいます。
「異型リンパ球」とは、外的からの抗原刺激によって活性化され幼若化したリンパ球のことで、刺激に反応して形態変化したものです。
異型リンパ球は急性期に多数出現することが特徴であり、ウイルス感染症・薬物アレルギー・結核・自己免疫疾患などで現れることがあります。
それ以外にもサイトメガロウイルス感染・ヘルペスウイルス感染・肝炎・ウイルス性肺炎でもみられ、輸血後の心臓病術後にも10%を超えない程度の異型リンパ球が見られるようです。
ただし、リンパ組織が未発達である乳幼児や小児では幼若リンパ球が出現することもあり、こうした間はリンパ管も未熟で刺激に対して過敏に反応するため、健康な小児にも10%ほどの異型リンパ球を確認することもあるようです。
また、健康成人であっても3%ほどの割合で見られるといわれています。
異型リンパ球と異常リンパ球の鑑別は非常に重要と言えます。
異常リンパ球が出現する悪性疾患としては、多発性骨髄腫・慢性リンパ性白血病・悪性リンパ腫などが挙げられます。
異型か異常かの見分けは困難なことも多く、細胞表面マーカー検査など他の検査の追加も必要となることがあります。
また、採決から時間の経った検体や採決量が少なく凝固製剤濃度が高くなった検体では、異型リンパ球と正常リンパ球との鑑別が困難になることもあります。
異常な形のリンパ球が確認された場合は、それが腫瘍性かあるいは反応性(異型リンパ球)かを判断することが重要と言えます。
異型リンパ球であれば、なんらかのウイルス感染や薬物アレルギーといった刺激に対して出現した「刺激型のリンパ球」です。
もし異型リンパ球が見つかったのであれば、外的からの抗原刺激によって白血球が幼弱化するため発生するので、健康体であればあまり見られない現象のようです。
1%でも確認されたのであれば、薬物によるアレルギーかウイルス感染の可能性などを判断する必要があると言えるでしょう。